説明
ま、絵本作家たるもの、作品のアイデアの2つや3つは常に持ち合わせています(推測)。絵本ぽく言うと、種、かな。すくすく育つ種もあれば、なかなか発芽しない種もある(推測)。いずれにせよ、作家自身が積み上げてきた経験や、良い結果を導いた直観の記憶などによって、いける、と思えた種はためつすがめつしながら大切に育てていきます(推測。しつこい)。で、山岡ひかるさんの『あいうえおべんとう』は、それら幾多の種の中でもとりわけ輝く種であり、本人のじっくりと心をこめた丹精のおかげで、みごとな大輪の花とまことに美しい実として地上にあらわれたのでした。はい、まことの実、誠実、です。これが子どもに向かうと、愛、とも言いますね。そうなんです、この絵本、おべんとうを作ったおかあさん(に代表させますが、もちろん父、姉、兄、爺、婆…ネコのタマもありです)の愛がオーラのようにキラキラ感じられる、そういう温かい作品です。そしてその愛は、作者から読者への愛でもあります。「おいしい」というのは「好き」ということですよね。すばらしい。ちなみに私は「なにぬねの」のおべんとうが一等好みです。うう、食べたくなってきたぞ。ぱっくん!
小野明(編集者・エディトリアル・デザイナー)
参考本体価格:\1,430
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